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2017年5月 7日 (日)

「深い」テーマ設定をするためにはどうすればよいのか?

「無限の可能性のなかでは、何もできない。行為には有限性が必要である。(中略)有限性とつきあいながら、自由になる。」(P. 24-25)

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勉強の哲学 来たるべきバカのために [ 千葉 雅也 ]
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 最近、講演やインタビューでじぶんの活動をふりかえる機会が多くなった。意識的に活動をはじめて10年目になる。節目の年だし、ちょうどいいと言えばちょうどいい。先月、東北に初上陸した。うん、遠い。おかげで読書が進む。旅のお供は重いのがイヤだから、文庫本と決めているのだが、ふらっと寄った本屋で本書を手に取った。こういう出会いがあるからリアルな本屋は大事にしないといけない。

 ということで、重い単行本を抱えて新幹線に乗ることになった。「勉強とは変身である」。では、どうやって変身するのか、を本書はユニークに語っている。ノート術や書く技術などは、じぶんがやっていることを再認識させてくれた。そして、本書でいちばん腑に落ちたのがここだ。

 自分の状況は、大きな構造的問題のなかにあり、自分一人の問題ではない、というメタな認識をもつことが、勉強を深めるのに必須である。(中略)労働とは何か? グローバル資本主義とは何か? 「働かざる者食うべからず」というのは、なぜそうなってしまっているのか? このように、自分の現状や興味を大きなスケールの抽象的な問題につなぐのが、勉強の「深い」テーマ設定なのです。そこから、クリエイティブな生き方が芽吹いてくる。

(千葉雅也『勉強の哲学 来たるべきバカのために』文藝春秋 P. 127-128)


 これだ。僕がこのブログを始めたときに、もちろん意識はしていなかったけど、一人の後輩の問題を構造的な問題、より大きなスケールの抽象的な問題として捉えることができたのだ。経験の乏しい薬剤師が引継もなく、いきなり管理薬剤師&一人薬剤師。こういうことが日本中で起きている。だから、薬剤師という職能全体の技術が上がっていかない。みんなイチから始めないといけない。

 こういう構造的・抽象的な問題に対してアプローチしようとした結果として、このブログは生まれている。そう、志は、志だけは高いのだった。
 

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