« 2017年4月 | トップページ | 2017年6月 »

2017年5月31日 (水)

薬歴は「つける」もの? 「書く」もの?

「ものごとだけでは、じきに沈んでしまう。<ことば>になることで、文章は羽根をつける。四方に飛び散っていくのだ。思考もひろいところへ出ていくのだ」(P. 150)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

日記をつける [ 荒川洋治 ]
価格:928円(税込、送料無料) (2017/5/31時点)


 週末は札幌と空知で講演予定。用意も含めてアウトプットが続くと、無性にインプットがしたくなる。僕にとってインプットとは活字を読むこと。それも仕事に関係がないほうがバランスが取れる傾向にある。

 積読をごそごそすると、荒川洋治の『日記をつける』が目に留まる。日記というものは41年生きてきて一度も経験がないし、しようと思ったことすらない。なぜ、この積読の山にあったのかというと、荒川洋治の本で文庫本だったから。他に思い当たるフシはない。だいたい昨日の僕が今日の僕と同じである保証はないわけで、そんなことがあってもなんら不思議ではないし、むしろこの本が今の僕には必要なのかもしれない、と思わせるのには十分だった。


日記に文字を記すことを「日記をつける」という。「日記を書く」でもいいが、「つける」を多く使う。
 「書く」は、書いた文字がそのときだけそこにあればいいという、どちらかというとそういうものであるのに対し、「つける」は、しるしをつける、しみをつける、がそうであるように、あとあとまで残す感じがある。いつまでも残るように記すこと。これが「つける」なのだと思う。だから日記は「つける」のだ。
 また「つける」は、あとから見てもわかりやすいように、決まったスペースがあると、力を発揮する。(中略)「書く」は形式を選ばないが、「つける」はかたちをもつ。それも残すためである。

(荒川洋治『日記をつける』岩波現代文庫 P. 44-45)

 週末の講演の一つは薬歴の話なのだが、SOAPという形式をもつ薬歴は、当然、“あとから見てもわかりやすいように”残すものである。それは患者のためであり、教育のツールでもある。それはさておき、僕は薬歴を「つける」と表現しているだろうか。はたまた「書く」であろうか。

 「薬歴書き」とはこれ残業問題にてよく使う言葉で、なるほどそれは“そのときだけそこにあればいい”ような表現のようにも思える。対して、患者を思い、必要な情報を薬歴に残すときには、「それ、ちゃんと薬歴につけておこう」なんて言ったりもする。

 さて、今日の薬歴を「つける」のか「書く」のか。それは形式ではなく、仕事に対する姿勢がそう表現させているのだろう。
 

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月26日 (金)

安心処方infobox サーチ実践例2016年度監修記事

医師・薬剤師向けのサイト「安心処方infobox」
2016年度の監修記事一覧

Photo


【サーチ実践例(副作用)】

【サーチ実践例(添付文書)】

【サーチ実践例(相互作用)】

【サーチ実践例(薬効)】

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月19日 (金)

アップル薬局で働きませんか? リアル“ソクラテス会”に参加しよう!

僕が所属する(有)アップル薬局が阪神調剤HDの傘下に入りました(こちら)。

業務拡大を見据え、薬剤師を大募集です!

従来、欠員が出たときの中途採用だけの採用でしたが、以下の通りに採用を検討しています。グループメリットを活かし、充実した阪神調剤HDの研修制度を利用し、さらに現地ではリアル“ソクラテス会”を実施します。

興味のある方は本ブログのコメントよりご応募ください(内容は表示されませんので、ご安心ください)。
たくさんのご応募をお待ちしております(*^-^*)

【採用予定枠】

2017年中途採用: 大津店 正社員1名
             白山店(夏~秋完成予定) 正社員1名
2018年4月:新卒2名
2019年4月:新卒2名
2020年4月:新卒2名

を予定しています。
よろしくお願いいたします。

阪神調剤HDグループ (有)アップル薬局 山本雄一郎

*採用ならびに内定者には、当社より『薬局で使える 実践薬学』をサイン入りで進呈いたします(^^)v
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

薬局で使える実践薬学 [ 山本 雄一郎 ]
価格:6264円(税込、送料無料) (2017/5/19時点)


にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月18日 (木)

日経DI5月号のDIクイズ5を担当しました

5月号のDIクイズ5を担当しました。
リンゼスの箱ってでかいね(笑)

Di


 続きは本誌で。
 

 補足を2点。まずリンゼスの適応。現時点では「便秘型過敏性腸症候群」のみだが、現在「慢性便秘症」の適応取得にメーカーは動いており、近い将来、適応が追加になると思われる。

 次に薬価面。リンゼス(92.4円)の1日薬価は184.8円。これはアミティーザ(161.1円)の1日薬価の322.2円に比べると安い。あくまでも同じ粘膜上皮機能変容薬のアミティーザと比べれば・・・。機械性下剤の酸化マグネシウム(マグミット錠330mg1錠の薬価は5.6円)との併用は可能なので、併用することで粘膜上皮機能変容薬の用量を減らせるのなら、それもよいだろう。

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月12日 (金)

5月、6月の講演会のご案内

5月は広島にて勉強法の、
6月は空知にて薬歴の講演会。
そして、福岡にて出版記念講演会!


【広島青年薬剤師会 定例勉強会】

2017年 5月21日 (日) 10:00~11:30   
場所:広島県薬剤師會舘 4階ホール
主催:広島県青年薬剤師会 

テーマ:「広島青年薬剤師会」にソクラテスがやってきた ~ひのくにノ薬局薬剤師の勉強法と『実践薬学』への軌跡~

 ブログやコラムを通じてお受けする質問の多くが「どうやって勉強しているのか」に集約されます。これに対して、こうやればいい、というような万能な答えを持ち合わせていない僕はいつも困ってしまいます。それは一口で語れるようなものではないからです。僕の10年の活動を通して、受け手の皆さまが何かしらを感じていただくしかない。僕はそう思っています。そこで、「広島青年薬剤師会」にソクラテスがやってきた~ひのくにノ薬局薬剤師の勉強法と『実践薬学』への軌跡~と題し、僕の10年を詳細に公開したいと思います。

参加費:青年薬剤師会会員:無料 非会員:2000円
     学生無料(社会人入学の方は除きます)

青年薬剤師会の勉強会は会員・非会員を問わずご参加頂けます。
また、参加に年齢制限はございません。
申し込みは不要です。ご興味ある方は是非ご参加ください。
問い合わせ先:広島県青年薬剤師会 学術委員会
*前夜祭もありますよ~


【(北海道)空知薬剤師会】

2017年 6月4日 (日) 13:00~14:30   
場所:岩見沢自治体ネットワークマルチメディアホール
主催:空知薬剤師会 

テーマ:「空知」にソクラテスがやってきた ~最高の患者ケアを目指す薬歴とは~

18221749_1351166531639038_698756490

 

【(満員御礼)『実践薬学』出版記念講演会】
 
 6月10日(土)、福岡にて“実践薬学出版記念講演会”を行います(こちら)。
 (講演会ならびに懇親会ともに満席とのことです。ありがとうございます)

Fukuoka_3

 17時半から18時までの30分がサイン会、18時から19時までが雄一郎先生の講演、19時から20時までが参加者の先生方による七分間のショートプレゼン&時間があればパネルディスカッション、20時過ぎには全体写真撮影の予定です。

参加費は1人200円です^_^(100円玉二枚用意を)

記念講演に華を添えるショートプレゼンのスピーカーは

大分県 伊藤裕子先生

鹿児島県 原崎大作先生

福岡県 坂井美千子先生

長崎県 田中秀和先生

兵庫県 児島悠史先生

福岡県 中村守男先生

です。さらに、あの方が挨拶をしてくれる予定!

乞うご期待(*⁰▿⁰*)

   
 

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月 7日 (日)

「深い」テーマ設定をするためにはどうすればよいのか?

「無限の可能性のなかでは、何もできない。行為には有限性が必要である。(中略)有限性とつきあいながら、自由になる。」(P. 24-25)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

勉強の哲学 来たるべきバカのために [ 千葉 雅也 ]
価格:1512円(税込、送料無料) (2017/5/5時点)


 最近、講演やインタビューでじぶんの活動をふりかえる機会が多くなった。意識的に活動をはじめて10年目になる。節目の年だし、ちょうどいいと言えばちょうどいい。先月、東北に初上陸した。うん、遠い。おかげで読書が進む。旅のお供は重いのがイヤだから、文庫本と決めているのだが、ふらっと寄った本屋で本書を手に取った。こういう出会いがあるからリアルな本屋は大事にしないといけない。

 ということで、重い単行本を抱えて新幹線に乗ることになった。「勉強とは変身である」。では、どうやって変身するのか、を本書はユニークに語っている。ノート術や書く技術などは、じぶんがやっていることを再認識させてくれた。そして、本書でいちばん腑に落ちたのがここだ。

 自分の状況は、大きな構造的問題のなかにあり、自分一人の問題ではない、というメタな認識をもつことが、勉強を深めるのに必須である。(中略)労働とは何か? グローバル資本主義とは何か? 「働かざる者食うべからず」というのは、なぜそうなってしまっているのか? このように、自分の現状や興味を大きなスケールの抽象的な問題につなぐのが、勉強の「深い」テーマ設定なのです。そこから、クリエイティブな生き方が芽吹いてくる。

(千葉雅也『勉強の哲学 来たるべきバカのために』文藝春秋 P. 127-128)


 これだ。僕がこのブログを始めたときに、もちろん意識はしていなかったけど、一人の後輩の問題を構造的な問題、より大きなスケールの抽象的な問題として捉えることができたのだ。経験の乏しい薬剤師が引継もなく、いきなり管理薬剤師&一人薬剤師。こういうことが日本中で起きている。だから、薬剤師という職能全体の技術が上がっていかない。みんなイチから始めないといけない。

 こういう構造的・抽象的な問題に対してアプローチしようとした結果として、このブログは生まれている。そう、志は、志だけは高いのだった。
 

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

薬剤師ブログタイムズ ブログランキング参加中! クリックしてこの記事に投票

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年4月 | トップページ | 2017年6月 »