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2016年8月12日 (金)

ザイティガ錠の併用注意について

併用薬のチェック。
相互作用の項目の確認だけでよいのか?

ザイティガ服用患者の低カリウム血症を回避する

CASE 184

男性 80歳 

他科受診:泌尿器科  併用薬:
Rp1) ザイティガ錠250mg  2錠
    1日1回 食事の1時間以上前または食後2時間以降
Rp2) プレドニゾロン錠5mg  1錠
    ラベプラゾール錠10mg 1錠 分1 朝食後

処方(3は定期、4が追加):
Rp3) ロサルヒド錠LD 1錠 分1 朝食後  28日分

Rp4) ツムラ小青竜湯エキス顆粒 7.5mg  分3 毎食前  28日分

患者のコメント:
「水みたいな鼻水がスタスタと。なにかに反応しているんだろうって」

疑義照会:
(内容)ザイティガ服用中のため、低K血症のリスクを避けたい
(回答) 眠くならない薬を希望されたので
     Rp4)→フェキソフェナジン錠60mg 2錠 分2 朝・夕食後 へ変更

□CASE 184の薬歴
#1 フェキソフェナジン初回服薬指導
 S) 水みたいな鼻水がスタスタと。なにかに反応しているんだろうって
 O) 低K血症回避のため、疑義にてツムラNo.19→フェキソフェナジン
   眠くならない薬を希望。果実ジュース→あれば飲むくらい
 A) フェキソフェナジンが最適だろう。フェキソフェナジン初薬。
 P) 抗アレルギー薬の中ではもっとも眠くなりにくいタイプ。
   AJやOJなどの果実ジュースの服用で効果減弱。
   避けるもしくは服薬後2時間以上あければOK。
 
□解説
 前立腺癌にてザイティガを服用している患者で、通常の用量よりも少ない量にて継続中。当局からはロサルヒド錠のみ。この時点ですでに、利尿剤との併用になっていた為、Kの動向には注意していた(4.0mEq/L、腎機能もNP)。

 今回、さらに甘草含有の漢方薬が追加になってしまう。小青竜湯は甘草を3g/日も含有しており、芍薬甘草湯についでエキス製剤の中では多い。しかも28日分。そこで、低カリウム血症のリスクを回避するために疑義照会を行う。

 患者が眠くならないモノを希望したために漢方薬を選んだ、ということだったので、眠くなりにくいフェキソフェナジンを代替薬として提案し、採用となった。フェキソフェナジンは果実ジュースの併用でAUCおよびCmaxが60~70%も減少することが報告されており、それを回避することを中心に初回服薬指導を行っている。
 
□考察
 ザイティガの相互作用をのぞくと次のような記載になっている。

Z1

 利尿薬や甘草含有の漢方薬といった記載は見当たらない。ところが、慎重投与の2)には具体的な薬剤名こそないが、次のように注意喚起がなされている。

Z2

 ここには“併用薬”としっかりと記載されている。添付文書のつまみ喰いだけではダメ、と言われれば確かにその通りなのだが、それ以前にやっぱり不親切な気が・・・。ちなみに「ザイティガ適正使用ガイド」には次のように注意換気がなされている。

Z2_2

 患者の併用薬とそれにまつわる情報。そういったものはセットにしてフェイスシートで管理するに限る。ザイティガのような薬それ自体を僕は滅多に投薬することはないのだから。  

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