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2015年1月30日 (金)

2015年1月のコラム

2015年1月の「薬局にソクラテスがやってきた
ウルソの薬理作用。
タミフルの投与量とCG式の特徴。


【第24回】


 知っているようで知らない薬シリーズ。関連の薬歴公開はなく、書き下ろしです。


 記事ではウルソの基本的な薬理作用を展開しています。続けて服用することの大切さがわかります。

 また、ウルソを服用すると胆石による疼痛などの緩和がみられます。これは絵でみると一目瞭然です。増えた胆汁が胆のうにたまり、その結果として、刺激をやわらげるわけです。

Photo

【第25回】


 この時期はインフルエンザネタですね。関連の薬歴公開は、「CASE 155  寝たきり患者へのタミフル」です。

 S-Crが当てになりそうにない場合の考え方の一つとしてご紹介。やはりここでも数字に囚われることなく、患者さんをよく観察しようということなのだと思います。

 また、記事のコメントでも書きましたが、透析患者さんの場合は1カプセルを1回ポッキリです(関連記事:CASE 154  透析患者へのファムビル)。

 ちなみに、昨年のインフルエンザ関連記事はこちら。あわせてどうぞ。
2014/2/4 「リレンザで発疹歴のある患者さんにイナビルを投与してもいいですか?


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2015年1月23日 (金)

“本物の薬剤師!” 養成講座 in 大分

服薬ケア研究会 in 大分(平成27年2月7日)
大分若手薬剤師の会主催で行われます!
懇親会もありますよ

あなたは、自分が“本物の薬剤師”であると自信を持って言えますか?

免許だけの薬剤師は、これから淘汰の波に洗われることになるでしょう。薬の知識はもちろん大切ですが、それだけでは本物にはなれません!

いったい何を勉強し、どんな力をつければ良いのか。

激動の時代に生き残る“本物の薬剤師!”になるために必聴の講座です!!!
今回は、論文の読み方について、全くの初心者でも分かりやすいように具体的にお話し頂きます。メーカーのパンフレットを鵜呑みにするのではなく、自分で論文を読み、その内容を判断出来る力をつけましょう!

内容:講義1『本物の薬剤師になるために何をどう学べばよいのか』
   講義2『論文の読み方・学び方』
講師:岡村 祐聡先生(服薬ケア研究所 所長)
  <著作>『SOAPパーフェクトトレーニング』
  『今度こそモノにする薬剤師のPOS』『薬局薬剤師の患者応対』等

主催:大分若手薬剤師の会
幹事:戸澤研吾 今田屋耕一郎
参加費:3,000円

日時:平成27年2月7日(土) 17:30~20:30
会場:ホルトホール大分 408会議室

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2015年1月16日 (金)

「めまいの薬」だけでは飲んでくれない

脳血流を改善する安価な薬
「イフェンプロジル」
薬情の表現はどうなっている?

CASE 166

男性 70歳 

他科受診:なし、併用薬:なし

定期処方:
Rp1) プラビックス錠25mg 2錠 分1 朝食後   
     ミカルディス錠20mg 1錠 分1 朝食後   28日分
Rp2)イフェンプロジル錠20mg 3錠 分3 毎食後 
    テプレノンカプセル50mg 3C 分3 毎食後 28日分
Rp3)ラフチジン錠10㎎ 1錠 分1 夕食後   28日分

患者のコメント:
「めまいはないから、じつは、これ(イフェンプロジル)は飲んでない」

薬歴・患者から得られた情報:
① 脳梗塞歴(+)
② 時々、ふらつきや頭痛(+)
③ 最近、物忘れが気になる

□CASE 166の薬歴
#1 イフェンプロジルの薬識を是正して服用してもらう
  S) めまいはないから、じつは、これ(イフェンプロジル)は飲んでない
 O) 脳梗塞歴(+) 時々ふらつきや頭痛、最近は物忘れもある
 A) イフェンプロジルの薬識に問題があり飲めていないが、
   症例的には合っており、今の症状も緩和する可能性あり。
 P) めまいだけではなく、脳の血液の循環を良くすることで様々な症状に。
   ふらつきや頭痛、物忘れにも効果があるかもしれません。
   ただし続けて服用しておかないと効果は期待できません。
 R) めまいの薬かと思ってたよ。
 
□解説
 残薬確認にてイフェンプロジルだけ残っていた患者。テプレノンは飲んでおり、イフェンプロジルだけを自己中断していた。飲んでいない理由を伺うと「めまいがない」からだと言う。

 明らかにイフェンプロジルの薬識に問題がある。薬識を是正し、服用を促すようにといきたいわけだが、まず、服用意欲を高められるように現在の状態の把握を試みる。すると、時々ふらつきや頭痛があり、物忘れも気になっているという。これだけあればもう充分。

 イフェンプロジルの役目と期待できる薬効を伝えて服用を促す。患者の反応から服薬状況の改善は間違いないだろう。
 
□考察
 じつはこの話には続きがある。患者がなぜイフェンプロジルを「めまいの薬」と認識していたのか。それは薬情にあった。薬情にそう記載していたからなのだ。イフェンプロジルの薬識をミスリードしていたのは、何のことはないこちらのせいだったのだ。

 セロクラールの薬情には「脳血流を改善して~」とメンテナンスしていたのに、そのジェネリックのほうはデフォルトのままだったわけだ。

 患者はふとしたときに、なぜかマジマジと薬情を眺める。「めまいなどないのにめまいの薬が出ている」「かゆみが出ることがあると書いている」「血圧の薬が3個もあるじゃないか」などなど考えるのだろう。きっと。

 薬情のメンテ。そして、なぜその薬を飲んでいるのかの確認。こういう作業をこまめにやっていくしかない。

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2015年1月 9日 (金)

「人は人とつながっていくしかない」

「この小説は、一人の赤ん坊を眺める人々の『心の寸法』の変化を
写し取ったものである」(P. 459)


【ものごとを見る心の寸法】

 そのわずかなちがいをうまく言葉にできなのだが、たしかなのは、知り合ったばかりの頃のジンゴロ先生と、いま目の前にいるジンゴロ先生は、おなじであってしかも別人だということである。わずか数年分ではあれ、年をとったことも関係しているだろう。しかし、こちらの目線が変わったと考えたほうが自然かもしれない。小さな子どもがひとり身近にやってきただけで、ものごとを見る心の寸法は変わってしまうのだ。
 
(堀江敏幸『なずな』集英社文庫 P. 36)
 
 なずなはどこで眠っていても、その空間を自分中心のものにしてしまう。そして、その空間にいるものの「心の寸法」を変化させる。赤ん坊にはそういう力が作用していると言われてもなんら不思議に思うことはない。人は人とつながっていくしかない。赤ん坊はその象徴のような存在だからだ。

 
【近くではなくて遠いところにそれはある】

 「新聞記者の取材ってどうなのかわからないけど、あたしに言わせれば、誰かと誰かを結ぶ距離って、まっすぐなのが最短なわけじゃないのよ」と彼女は私にお茶を注ぎながら言った。「二つ三つ余計な線を引いて明後日の方角に行ったりしてるうちに、そのひとつと引っかかる。でも、引っかかってみると、こうじゃなければならなかったんだって思うわけ。あいだをとりもつ人はね、身近にはいないのよ。すごく遠いところにいる人が、近くの人間関係に影響してくるの」
 
(堀江敏幸『なずな』集英社文庫 P. 99)

 「人と人を結びつける媒介は、近くではなくて遠いところにある」こういう逆説のような現象には真理が潜むとぼくは思っている。

 そして、ぼく自身も共感している。「ソクラテス」や「アプローチ」といった活動も遠いところにいる人がつらなって実現に至ったものだ。身近にはいない、すごく遠いところいる人が、あいだをとりもった結果、近くの人間関係に影響を及ぼしている。


【気づきを待つ痕跡】

 時間はこうして過ぎていく。気づかないうちに、ではなく、気づきを待つ痕跡をあちこちに残して。
 
(堀江敏幸『なずな』集英社文庫 P. 243)

 こう思うだけで、忙しい日々を振り返ったときの心象が、ずいぶん違うのではないだろうか。
 
 

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2015年1月 2日 (金)

2015年も「ソクラテス」よろしくお願いいたします。

2014年12月の「薬局にソクラテスがやってきた
今が旬のDPP-4阻害薬と1年間の振り返り。
継続は力なり。応援よろしくお願いします。

2014

*ソクラテスの人気記事1位~5位(記事一覧はこちら
1位 メトグルコへのありがちな誤解と真の実力
2位 メトグルコの交付時に「用心」すべきこと
3位 「アーチストにはどうして1日1回と1日2回の用法があるの?」
4位 「オルメテックがアルドステロン・ブレイクスルーを起こしにくいのはなぜ?」
5位 「リレンザで発疹歴のある患者さんにイナビルを投与してもいいんですか?」

【第22回】


 構造式ネタです。関連の薬歴公開はなく、書き下ろしです。

 DPP-4阻害薬という薬効群は共通した骨格を持たない薬効群です。が、よ~く見ると分類できそうな気もします。ということで分類してみました。

 記事では終始、個人差の原因として構造を扱っていますが副作用発現時にも応用できるところもありそうです。

 今後もDPP-4阻害薬は扱っていきたいと思います。動態的話題や毒性などなど。

 また以前からDPP-4阻害薬とACE阻害薬の併用の際には、空咳や血管浮腫のモニタリングを密かに続けておりますが、今のところ遭遇したことはありません。でも理論上はありうることです。こちらが参考になります→ACE阻害薬とDPP4阻害薬の併用による血管浮腫リスク

【第23回】


 2014年の最後の記事ということで振り返ってみました。
 1年間で22本。全ての記事を読み返して気になった記事がいくつかありました。  

 
 第1回 「半減期24時間のユーロジンって、飲むと1日中眠いんですか?」
 
 第8回 「イグザレルトはどうして1日1回でいいんですか?」

 この2本の記事に対して、いま気になっていることを書いてみました。ともにその分野の新薬に対することでもありました。

 その他、来年の抱負などなど。

 2015年も月2本ペースでアップできたらいいなと考えています。

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