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2014年7月25日 (金)

ふだん何気なく使っている○○をほんとうに理解しているだろうか?

2014年7月の「薬局にソクラテスがやってきた
NOACを勉強するとWFに詳しくなる。
コンプライアンス、アドヒアランス、それとも・・・。

【第12回】

 抗凝固療法とレートリズムコントロール、リズムコントロールの話です。いちばん面白いのはCHADS2スコアの意味合いでしょう。そして、このスコアを用いて作られたガイドライン。 

 ガイドラインがこのような位置付けになっているのはなぜか? とこの先を考えていくと着地点を見失いそうになったので、いっさい触れていません。この点を調べていくとあることに気がつきます。ぼくらはいかにWFを知らなかったのだろう、と。50年もの歴史があり、代替薬も従来はなく汎用され、知ったつもりになっていただけなのかもしれません。

【第13回】


 用語ネタです。関連の薬歴公開は「CASE 56  『コンプライアンス=服薬遵守』は誤訳」です。

 こういう考え方をぼくが取れるようになったのは服薬ケア研究会のおかげです。

 記事のリンクでもご紹介しているように、今年の服薬ケア研究会大会は、9月14日・15日に熊本で行われます。僭越ながら大会長を務めさせていただきます。皆様のお越しを楽しみにしております。FBで参加表明をしていただいた皆様も、事前登録の期日が近づいておりますので、お申込みをよろしくお願いいたします。

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*大会HP・お申込みはこちら

*詳しいチラシはこちら→「v3.pdf」をダウンロード

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2014年7月18日 (金)

ぼくも「熊谷信さんの新薬局に行ってきました!」

ひのくにノ薬局薬剤師。in ららくま薬局。
そして、また淡々とぼくらはブログを連ねていく。

【ららくま薬局 訪問】

 2014年6月某日。誰が見ても鬱した表情のぼくは、ふと思いついたのです。

 「そうだ、長野に行こう」

 4月、先輩ブロガーの熊谷兄貴が薬局をオープン。ららくま薬局。マスコットはおなじみのあの「くま☆」。日経DIのコラムでも紹介されています(こちら)。

 「長野、ぜったい行きます」と言ってはみたものの絶望的なスケジュール。手帳はぼくを管理するものではなく、縛るものになっているのではないか。そんな疑心を振り払うように、有言実行が身上と言わんばかりに、羽田経由のあずさ○号で、目指すは上諏訪の最先端のスタバ(違うか!)。

 上諏訪駅構内にはなんと足湯が。どうやら温泉の町らしい。

Photo


 上諏訪駅より車で10分。ありました、着きました、ららくま薬局。

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 清潔感あふれる薬局でした。スタッフもじつに気持ちがいい。

 これから抗がん剤やバイオが増えてくることを考えるとクレジットカードは避けて通れないとも感じます。

 薬局の様子だけではなく、熊谷さんの服薬指導もばっちり勉強させていただきました。さらに、薬の使用感も教えていただき、現在それを参考に勉強中です。薬の使用感というものは、医師とのやりとりの中で重要な情報になるんです。

 また、ちょうどそのとき、日薬のお薬手帳のポスターの話題となりまして、いい記念になりました。薬局に貼っていただいているそうです。ありがとうございます。

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いろいろ楽しかったです。ほんとにお世話になりました~。

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2014年7月11日 (金)

喘息患者の本態性振戦

本態性振戦にアロチノロール。
喘息には禁忌、代替薬は?
疑義照会ひさびさの失敗例。

CASE 160

女性 65歳 

他科受診:呼吸器科
併用薬:キプレス錠10mg、キュバール100エアゾール、メプチンエアー10μg吸入

処方:
Rp1) ピタバスタチンカルシウム錠1mg 1錠   朝食後   14日分
Rp2)アロチノロール塩酸塩錠10mg 2錠    朝・夕食後  14日分

*アムロジピン錠2.5mg 1錠 朝食後 →Rp 2)へ変更となっている

患者のコメント:
「コップを持ったりすると手がふるえるので、先生に相談してみました」

患者から得られた情報:
① お薬手帳より併用薬確認、気管支喘息にて治療中
② 血圧:120/70  脈拍:70

疑義照会:
(内容)他科にてBA治療中、アロチノロール禁忌
(回答)Rp 2)→メインテート錠5mg  1錠 朝食後 へ変更

□CASE 160の薬歴
#1 本態性振戦とその治療薬への理解を促す
  S) コップを持ったりすると手がふるえる
 O) BA治療中。疑義の結果、アムロジピン(2.5)1x →メインテート(5)1x
   血圧 120/70 脈拍 70
 A) 病態と処方変更を理解してもらう
 P) ふるえをゼロにするのが目的ではなく支障がない程度へ。
   血圧とふるえの両方をカバーして、喘息でも大丈夫なタイプ。
   脈拍も少しゆっくりになります。
 
□解説
 本態性振戦には、一定に姿勢をとろうとしたときにおこるもの(姿勢時振戦)となんらかの動作をするときにおこる(動作時振戦)があり、患者は後者のようだ。そこで医師はアロチノロール、昔でいうアルマールを処方している。その際、気温が高くなってきたこともあり、過降圧を考慮し、アムロジピンからの切り替えを選択している。

 アロチノロールはβ1非選択性のβブロッカーで、喘息には禁忌である。患者はお薬手帳のおかげで、喘息であることが一目瞭然。とうぜん疑義照会を行う。医師より「安全なのは何か」と問われ、β1選択性のあるメインテートを咄嗟に答えてしまう。これが誤りだった。後ほど考察で展開する。

 この提案には重大な瑕疵があるとはつゆ知らず、患者に対しては病態と処方薬の理解を促している。
 
□考察
 この日の午後。「本態性振戦にメインテートって、やっぱり聞いたことないけど」と、医局にて医師より質問を受ける。糖尿病患者の低血糖マスクなどもあるから、効くだろうと思っていたが不安になり調べることに。

 本態性振戦のふるえの原因は主に2つ。一つ目は脊髄運動細胞の異常興奮による中枢系、もう一つは骨格筋でのβ2受容体の刺激による末梢系。β2刺激! だからアロチノロールやインデラルが勧められているのであって、β1選択性のメインテートでは意味がないわけだ。

 喘息でβ1非選択性が禁忌の時は、中枢系にアプローチすることになる。具体的にはプリミドンやリボトリールが勧められており、少量より始め、眠気等の副作用に注意する必要がある。

 医師に謝罪し、プリミドンを用意。患者には効果があまり期待できない旨を伝えた。しかし患者はふつうに2週間後に来局される。さらに処方薬も変わっていない。様子を伺うと、ふるえがほとんど気にならなくなった、と。結果オーライと思いきや、血圧の変動が以前よりあるような気がするとのことで、やはり今後、処方変更になりそうだ。

 人間は間違いを重ねて成長する。しかし扱うものが薬なだけに、なるべく間違いは犯したくない。でも今回は、いい勉強になったというしかない。不勉強が身に染みる。

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2014年7月 4日 (金)

素直に「遊び」を肯定し、できればその先へ!

素直に「遊び的感覚」を肯定しよう。
学習の究極の形態こそが「遊び」だ。

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【視点をずらすという「遊び」感覚で新しい世界を拓く】

 悩みというものの多くは、視点が固定されていることから生まれる。
 だとするなら、悩んでいる人は特に、「引く」とか「ずらす」という遊びの感覚を駆使して距離を取り、自分の中に「余白」や「ゆるみ」や「隙間」を作っていくことが大事だと思う。
 最近、就活中の学生から相談を受けたりすることがよくある。
 そんな時、すごく悩んでいる人に向かって「君のこだわっていることって、そんなに大事なのかな」と一言返すと、突然、ストンとその人の中で憑き物が落ちることがある。
 
(為末大『「遊ぶ」が勝ち』中公新書ラクレ P. 31 )
 
 余白、ゆるみ、隙間、ゆとり、余裕、スペースなどなど。そういったものがないときは、がんばっているのだけどできていない。それもそのはずで、何かをなすためには空間が必要だからだ。人と人でも間が必要なように。

 でも、こういった状態というのは、じぶんではなかなか気がつかないものだ。遊び感覚といっても、一朝一夕で身に付くものでもない。そんなとき、友人や上司といった周りの人の一言が突破口になるのだろう。さしずめ、球技で言うところの「声」だ。見えていないところを周りの選手が声で知らせる。そういう仲間がいることは心強い。
 
 
【距離をとることやクールダウン】

 熱狂の中に身を置くことは楽しい。
 しかし、時にはちゃんと距離を取ったり、クールダウンできることも大切だ。
 この世の中でコミュニケーションを上手に進めていくためには、「引き算」が必要だ。

 (中略)

 クールダウンして、自分との距離を測ってみよう。
 コミュニケーションをとることより、コミュニケーションを「いかにとらないか」ということが、コミュニケーション力の一つなのかもしれない。

(為末大『「遊ぶ」が勝ち』中公新書ラクレ P. 105-106)

 コミュニケーションをいかにとらないか。これはじぶんというリソースをどう用いるかという意味でもとても重要な問題だ。力を分散させればさせるほど、それだけ一つひとつの力は弱くなる。逆にどんなに力が弱くても、一点に集中させればそれなりのものになる。

 いま取り組んでいるもののじぶんとの距離はどうなのか。引き算のコミュニケーション。現代社会ではSNSも含めて、かなり難しいコミュニケーション力の一つなのだろう。
 

【情報を意味づける人】

 インターネット、ソーシャルメディアが出現し、情報はすさまじい量に膨れあがっている。情報の内容や読み方が難しくて見えにくい。どの情報が、何とどう関係しているのかもわかりにくい。
 ありとあらゆる情報が、カオス状態になって私たちの目の前に広がっていっる状態だ。
 何が本当で何がウソか、その出来事をどう解釈したらいいかがわからない。
 そんな状態の中では、情報を整理したりまとめたりする、編集者の役割が求められる。
 編集者とは、情報を意味づける人と言ってもいい。

 (中略)

 おそらく僕らの役割があるとすれば、「スポーツと身体」という視点から情報を整理し編集していくことではないかと思う。

 
(為末大『「遊ぶ」が勝ち』中公新書ラクレ P. 175-176 )

 ぼくも薬局薬学のエディタ、つまり編集者を目指している。いまはただじぶんの感性を頼りに、じぶんがおもしろいと思うことを脈絡もなくとりあげている。「遊び」感覚だから、その労力にさしたる苦を感じることもなく取り組めているのだろう。

 ただぼくがどういう視点から情報を整理しているのかと問われると、「薬局薬剤師」という視点ではあまりにも漠然としているのかもしれない。この点を今後はっきりさせていきたい。

 ある視点から情報を整理し編集することで、情報を意味づける。ただ「おもしろい」という感性から、何か言語化したものに移行できるか。この課題をデスクトップに置いておくことから始めたい。
 

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