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2013年7月26日 (金)

「薬局新聞」掲載記事まとめと服薬ケア大会のご案内

薬局新聞連載の熊谷兄貴のコーナー
ソーシャルPメンター&ニュース」第48回から第51回に登場!
記念にここに転載。そしてご案内!

第48回 「技術伝達を目的に“薬歴公開”」
http://blog.kumagaip.jp/article/69791203.html

第49回 「ブログ書くことで考え方も変化」
http://blog.kumagaip.jp/article/70097372.html

第50回 「ブログ続ける中でこだわりも」
http://blog.kumagaip.jp/article/70814318.html

第51回 「勉強会の開催も積極的に」
http://blog.kumagaip.jp/article/71081115.html

 第48回から第50回まではブログの内容で、ブログをはじめたきっかけやブログを通じて得られること、そしてスタイルの話を展開しました。ぜんぶ薬剤師ブロガーセミナーで紹介した内容でもありました(もちろんセミナーでは、もっと具体的かつ赤裸々な話ではありましたが)。

 こうやってじぶんのしていることを文章化する作業を行うと、見晴らしがよくなる気がします。ちょうど景色のいいところで一息ついている感じです(下の写真は天草の玄関口の松島)。

20130721_151005_2

 第51回は服薬ケア研究会第3回大会の宣伝でした。今年の11月24日(日)に、昭和大学で行われます。その教育講演を仰せつかりました(^_^ゞ

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 薬局新聞のなかで簡単に触れた四つの勉強会はどんなもので、どのように運営しているのか。そして、そもそもぼくは何を考えて、どんな薬剤師を目指しているのか? などなど、これまた赤裸々に語りたいと思います。なんせ1時間も頂きましたから。

 ぜひ、東京でお会いしましょう。もちろん前夜祭もありますよ(^_^)/

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2013年7月19日 (金)

小柴胡湯とその派生処方 その3

9+16→96
9+17→114
小柴胡湯の合方剤

【基本処方:小柴胡湯(詳細は小柴胡湯とその派生処方 その1 を参照)】

 No.9(小柴胡湯) : 柴胡、黄芩、半夏、生姜、大棗、人参、甘草

 
 適応:半表半裏証

 柴胡剤の基本処方。もちろん主薬は柴胡。病期分類では少陽病、表裏分類では半表半裏。寒熱往来、胸脇苦満、食欲不振、全身倦怠感などがある場合に用いられる方剤だ。

 

【小柴胡湯の派生処方】

 No.96(柴朴湯) : 柴胡、黄芩半夏、生姜大棗、人参、甘草厚朴、茯苓、紫蘇葉

 適応:半表半裏証気滞、気逆

 小柴胡湯と半夏厚朴湯の合方剤が「柴朴湯」だ。重複生薬は半夏と生姜。適応は両剤を足したものと考えてよい。

 胸脇苦満に咳や喘息、ヒステリー丘がある場合に用いる。また、肝鬱気滞型の自律神経失調症(胸のつまりや溜息、涙もろい、のどの異物感、精神不安、うつ傾向)にも用いられている。
 

 No.114(柴苓湯) : 柴胡、黄芩、半夏、生姜、大棗、人参、甘草沢瀉、茯苓、猪苓、蒼朮、桂枝

 適応:半表半裏証水毒

 小柴胡湯と五苓散の合方剤が「柴苓湯」だ。重複生薬はない。よって適応も2つの適応を足したものとなる。

 胸脇苦満に尿量減少やむくみ、口渇、頭痛、嘔吐、下痢があるような場合に用いる。臨床では、腎炎や糖尿病性腎症などで胸脇苦満がある方に応用されている。
 

【投薬時の注意点】

 共通する注意点:

 ① 小児には長期間投与しない(柴胡剤は子どもには長期間つかわない。六味丸などを考慮する)。

 ② 手足のほてりやのぼせ、寝汗など陰虚の症状がある場合には用いない。

 No.96(柴朴湯):喘息や咳に用いるが、小柴胡湯が入っているので、空咳には適さない。

 No.114(柴苓湯):皮膚がカサカサになったり、発疹、かゆみが見られる場合は中止。全身倦怠感が見られる場合も中止する。

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2013年7月12日 (金)

三叉神経痛 ~テグレトールと柴胡桂枝湯~

三叉神経痛といえば
西洋薬のfirstはCBZ
漢方薬は? どんな位置付け?

CASE 144

80歳 男性

定期処方:
Rp 1)バイアスピリン錠100mg 1錠・ブロプレス錠4mg 1錠  / 1x朝食後
Rp 2)ユリーフ錠2mg 2錠 ・テグレトール錠200mg 2錠 / 2x朝・夕食後
Rp 3)レバミピド錠100mg 3錠・マグミット錠330mg 3錠 / 3x毎食後
Rp 4)プロテカジン錠10mg 1錠 / 1x夕食後
Rp 5) グッドミン錠0.25mg 1錠 / 1x就寝前
以上 7日分
*処方はずっと、ほとんど変わりない。
*テグレトール、マグミット、グッドミン以外は一包化薬

患者の訴え : 「最近、ふらつくことがある。何度かこけて危なかった。
          今度、CTを摂ってもらうことにした」

患者から得られた情報:
① 夜はよく眠れている。グッドミンは毎晩1錠服用中。
② 血圧は良好。立ちくらみ(-)
③ GFJ(-)
④ 三叉神経痛がよくなく、最近テグレトールを1日3回飲むことがある。
⑤ ④はDrに伝えていない。

薬歴から得られた情報:
① アルコール(-)、眠剤による持ち越し歴(-)
② テグレトールは屯用。今までは1日1~2回で余ることが多かった。

□CASE 144の薬歴
#1 テグレトールを1日2錠までにする
  S)最近、ふらつくことがある。何度かこけて危なかった。
   今度、CTを摂ってもらうことにした。
 O) 三叉神経痛のコントロール不良→最近、テグレトールを1日3回飲むことも。
    Drには伝えていない。
 A) テグレトールの増量が原因かもしれない
 P)テグレトールは用量調節が難しく、ふらつきやめまい、
   倦怠感などが出やすい。 1日2錠までに留めておくように。
   Drにも状況を伝えておきます(トレースレポート提出)。
 R) お願いします。痛み止めだから3錠までいいかと思ってたよ。
   たしかに三叉神経痛がよくない日だったかもしれない。
 
□解説
 処方日数が7日分だったので、その理由を尋ねてみると「ふらつきがあるから、CTを受ける」という。とうぜん、ふらつきの原因が薬にあるのではないか? そう考え、質問していく。

 原因になりそうな薬はたくさんある。過降圧なら処方が変更されるだろうし、血圧も良いとのことなので降圧薬は除外。立ちくらみでもないからユリーフも違うかな。眠剤の持ち越しでもない。GFJを飲んでしまっていて、テグレトールの血中濃度上昇か? これでもない。やはりCTの結果待ちかなと思っていると、

 「三叉神経痛がよくなく、最近テグレトールを1日3回飲むことがある」とのコメントが、思いがけず患者の口から飛び出す。

 これだ。テグレトールは三叉神経痛が痛むときに屯用していたため、一包化薬から外していた。余りがちになることも多く、まさか勝手に量を増やしているとは想像できなかった。

 ともかく、これでアセスメントは確定した。あとは服薬指導とトレースレポートにて対応している。

<トレースレポート>
 最近、三叉神経痛の調子がよくなく、自己判断でテグレトールを1日3回飲むことがあるそうです。テグレトールは、患者が訴えるような、ふらつき等の副作用が多い薬なので、1日2回の指示を守るように指導しています。

 また、漢方薬の柴胡桂枝湯は証に関係なく、三叉神経痛に有効と言われています。
 ただし単剤での治療は難しく、そのメリットは併用にてテグレトールを減量できることにあります。

 あわせてご報告します。よろしくご検討をお願いします。

□考察
 CTの結果、原因は違うところにあるかもしれない。しかし、もしテグレトールが原因であるならば、今まで何もなかったことを考えても、やはりその量に問題があることになる。

 だが、三叉神経痛もつらいようだ。テグレトールの用量を守るだけでは、ふらつきを改善できたとしても、つらいままになってしまう。別の手が必要だ。

 そこで使えるのが柴胡桂枝湯だ。証をあまり考えずに病名投与でいけるとされている(ただ理論的には、陰虚にはむかない。とうぜん、件の患者は陰虚ではない。その他、葛根湯や五苓散、桂枝加朮附湯なども三叉神経痛に用いられる)。

 そして、その最大のメリットはテグレトールを減量できることにある。なんせテグレトールは、ちょっと気を遣う薬ですから・・・。

 追記: 記事作成後に偶然、患者さんと遭遇。テグレトールを2錠/日までにして、ふらつきがなくなったとのこと。やっぱりね。しかも、「じつは4錠/日飲むこともあった」とカミングアウト! 「三叉神経痛が痛むので、早めに病院にいく」とも。ぜひ、そうしてください ^_^;

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2013年7月 7日 (日)

第3回フットサル大会

チームアップルの三連覇なるか?
三つ巴の試合は三本ずつも!
意外な真事実もあわせてご報告(>_<)

日時:2013年 7月 6日(土) 17時~19時30分
場所:熊本大学薬学部体育館

【参加チーム】

1、チームアップル

現在、二連覇中。今年も女子二点ルールを活かして三連覇を狙います!

Photo

2、熊薬サッカー部(現役・OB混成

サッカー部の面目躍如となるか? 年齢的にも毎年、優勝候補ですが・・・

Photo_2

3、熊大薬剤部

強力な女子ストライカーを擁するも、平均年齢の高さが気になります。

Photo_3

【試合結果】

第一試合  チームアップル VS 熊薬サッカー部

    一本目     0    -    0
    二本目     2    -    1
    三本目     3    -    1

    Total      5    -    2

第二試合  熊薬サッカー部 VS 熊大薬剤部  

    一本目     3    -    1
    二本目     2    -    2
    三本目     4    -    2

    Total      9    -    5

第三試合  熊大薬剤部   VS チームアップル

    一本目     2    -    2
    二本目     4    -    1
    三本目     1    -    0

    Total      7    -    3

Photo_4

 今回も3チームとも1勝1敗となり、得失点差にて、熊薬サッカー部の優勝!
と、すんなり決まるはずでしたが、集計ミスのため、熊薬サッカー部と熊大薬剤部の優勝決定サドンデスへ

サドンデス  熊薬サッカー部 VS 熊大薬剤部

             1    -    0

 となり、順位に影響せず。よかった、よかった。ただ熊大薬剤部の老体に鞭打っただけでした。ちゃんちゃん。

Photo_5

【第4回大会は・・・】

 次回は、2014年2月8日(土)の予定です。

 みなさん、予定をあけておいてください(^_^)/

Photo_6

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2013年7月 5日 (金)

読書だけをするな ~ショーペンハウアーからの忠告~

読書のピットフォール
「本を読むとは、自分の頭ではなく、他人の頭で考えることだ」

【読書するとは?】 

 読書するとは、自分でものを考えずに、代わりに他人に考えてもらうことだ。他人の心の運びをなぞっているだけだ。それは生徒が習字のときに、先生が鉛筆で書いてくれたお手本を、あとからペンでなぞるようなものだ。したがって読書していると、ものを考える活動は大部分、棚上げされる。自分の頭で考える営みをはなれて、読書にうつると、ほっとするのはそのためだ。だが読書しているとき、私たちの頭は他人の思想が駆けめぐる運動場にすぎない。読書をやめて、他人の思想が私たちの頭から引き揚げていったら、いったい何が残るだろう。だからほとんど一日じゅう、おそろしくたくさん本を読んでいると、何も考えずに暇つぶしができて骨休めにはなるが、自分の頭で考える能力がしだいに失われてゆく。いつも馬に乗っていると、しまいに自分の足で歩けなくなってしまうのと同じだ。(ショーペンハウアー『読書について』光文社古典新訳文庫 P. 138-139)

 読書は勧められるべきものであって、肯定されるべきものであって、否定意見なんてとんとお目にかかることがなかった。あっても「時間は有限だから、悪書ではなく良書にあたれ」だとか、「速読ではなく遅読」などであって、読書だけをすることは怠けることだと指摘されたことは初めてだ。

 ということは、「こんなに本読んでます!」というアナウンスは、「しまいに自分の頭で考えなくなってしまいます」と宣言しているようなものか(笑)

 食事を口に運んでも、消化してはじめて栄養になるのと同じように、本を読んでも、自分の血となり肉となることができるのは、反芻し、じっくり考えたことだけだ。(同書 P. 140)

 反芻し、じっくり考える。いつやるか、今でしょ、というわけにはいかない。なぜなら・・・。

【いつでも自分の頭で考えることができるわけではない】

 きわめてすぐれた頭脳の持ち主でさえ、いつでも自分の頭で考えることができるわけではない。そこで思索以外の時間を読書に当てるのが得策だ。前述したように、読書は自分で考えることの代わりであり、精神に材料を供給する。その場合、私たちに代わって他人が考えてくれるが、その思考法は常に私たちとは異なる。だからこそ、多読に走るべきではない。精神が代用品に慣れて、それにかまけて肝心のテーマを忘れ、他人の考えで踏み固められた道に慣れ、その道筋を追うあまり、自分の頭で考えて歩むべき道から遠ざかってしまわないようにするためだ。(同書 P. 19)

 なるほど、読書は精神に材料を供給するものなのか。だから必要なのだ。だが、多読に走ると自分で考えた気になってしまう。そうやって歩いた道はすでに地図の上には存在している。そしてその道は、ほんとうに自分が歩むべき道とは限らない。

 少なくとも読書のために、現実世界から目をそらすことがあってはならない。読書よりもずっと頻繁に、現実世界では、自分の頭で考えるきっかけが生まれ、そうした気分になれるからだ。もっと詳しく言うと、具体的なもの、リアルなものは、本来の原初的な力で迫ってくるため、ごく自然に思索の対象となり、思索する精神の奥底を刺激しやすい。(同書 P. 19)

 ここでも考えることの難しさが前提にある。つまり、考えようという気分になる、その到来を待たなくてはならない。たしかに「いまから何かを考えよう」というわけにはいかない。

 考えるためには材料だけではなく、そのきっかけが必要となる。そしてそれは、現実世界にこそあふれている。読書という抽象世界から現実世界へ目を向ける。なぜなら、具体的でリアルなものこそが思考のトリガーとなるからだ。

 読書を自分の血や肉にするためには、反芻し、じっくり考える必要がある。反芻とは繰り返し読むことか。ならば現実世界からまた抽象世界へ。だが、考えるときにはまた現実世界へ。つまりその二つの世界をいったりきたりすることが必要なのだろう。

【名誉心ある者なら、自分が書いた文章の下に署名する】

 印刷という広範囲におよぶメガフォンによって公衆に呼びかける者はすべて、少なくとも名誉心をもつ者なら、名誉にかけて責任をとるべきだし、名誉心のかけらもない輩すなわち匿名・偽名による発言は、無効にすべきだ。名を明かして執筆する者を匿名で攻撃するとは、恥知らずだ。 (同書 P. 54) 

 物書きの世界における匿名は、市民共同体における金銭詐欺にあたる。「名乗りでよ、ごろつき。さもなければ沈黙をまもれ」が合言葉でなければならない。署名のない批評に対して、ただちに「詐欺師」という言葉を補ってかまわない。(中略) ただ匿名の著者に対しては、匿名で批評する権利が与えられる。 (同書 P. 57-58)

 薬剤師ブロガーセミナーでの熊谷兄貴の助言に従って、実名公開にしててよかった。そう胸を撫で下ろしながら読み進めた箇所だ。

 少し前までのぼくは、「名誉心のかけらもない輩」で、「詐欺師」で、「匿名の批評」に耐えなければならなかった。

 でも今では、「名乗りでよ、ごろつき。さもなければ沈黙をまもれ」と言えばいいのだ。言えないかな。いや面倒だ。まあ、気持ちは楽になるかな。

 今日は最後に署名しておこう。 

                            平成25年7月5日 山本 雄一郎

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