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2010年7月 9日 (金)

「脱毛」をまとめて検索

脱毛という副作用は薬理作用からの推測が難しい
被疑薬をまとめて検索
効率よく仕事をしていきたい

CASE 64

75歳女性 
他科受診:整形外科  併用薬:フォサマック錠35mg、アルファロールカプセル1μg

前回の処方:
Rp1)ニューロタン錠25mg 1錠 / 1x朝食後
    2) アンプラーグ錠100mg 2T・ムコスタ錠100mg 2T / 2x朝・夕食後

事前にDrより問い合わせ:
(内容)脱毛の報告のある薬はあるか?
(回答)ムコスタにて報告あり。代替案としてセルベックスを提案。

今回の処方:
Rp1)ニューロタン錠25mg 1錠 / 1x朝食後
    3)アンプラーグ錠100mg 2T・セルベックスカプセル50mg 2P / 2x朝・夕食後

患者から得られた情報:
①「洗髪にいったら髪がすごい抜けるので、美容院の人から薬のせいではと言われた」
②「自分では今まで気が付かなかったけど、なんとなく恐ろしくてね」

□CASE 64の薬歴
#1 ムコスタとフォサマックで脱毛がおきている可能性がある 
  S) 洗髪にいったら髪がすごい抜けるので、美容院の人から薬のせいではと言われた。
    自分では今まで気が付かなかったけど、なんとなく恐ろしくてね
 O) ムコスタ(100)→ セルベックス(50)
    整形にてフォサマック併用中
 A) ムコスタ、フォサマックにて脱毛の記載あり。
    改善がなければ、フォサマックも検討したほうがいいだろう。
 P) 胃薬で脱毛の報告があったので、その報告のないものに変更になっています。
    整形外科でもらっているフォサマックでも報告があります。
    改善がなければ、整形の薬も見直してもらってください。
  
   

□解説
 脱毛についてDrより問い合わせを受けたケース。問い合わせ自体は、処方せんをうける前に行っている。薬歴への記載は当然、処方印字の前に記載しておくべきだろう(実際には間に合わないことも多々あるが・・・)。

 こういうケースでは焦点を当てる情報を探す必要はほとんどない。当然、(S)は患者のコメント全般である。

 次の(O)には、脱毛の報告のあるもの(ムコスタ)からないもの(セルベックス)へ変わったという情報と脱毛の報告があるフォサマックを整形からもらっているという情報を記載する(*ここでの「報告がある」は「添付文書に記載がある」の意)。

 (O)情報がアセスメントの根拠となり、(A)から(P)という流れになっている。

 つまり、(S)は起点であり、(O)は方向を示す。(A)(P)で薬剤師の力量が加わり、服薬支援のベクトルが形成される

 

□考察
 脱毛という副作用。これは薬理作用からの推測が難しい。どれが被疑薬なのか。薬剤師の経験値しだいではあるが、その場その場では、やはり地道に調べるしかない。

 服用薬の添付文書をひっぱりだして1つずつ観ていく。そんなことはネット社会の現代では必要ない。CASE 37で紹介した安心処方infoboxの副作用サーチを活用する。先日(平成22年7月1日)にリニューアルされ、いっそう使いやすくなった。医師・薬剤師なら誰でも登録さえすれば、無料で使える。

 
 わたしたちの時間は限られている。学ばなければならないことが少なくなることは決してない。薬はどんどん増えていくし、ガイドラインなどもどんどん変わっていくのだから当然だ。であるならば、仕事の効率をあげていくことは重要課題の1つといえるだろう。

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