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2009年9月11日 (金)

日本医薬品情報学会(JASDI )2009

参加学会
第12回日本医薬品情報学会総会・学術大会 ~医療現場に根差した医薬品情報~
日時:平成21年7月18・19日
場所:九州大学医学部百年講堂

シンポジウム2 「医薬品情報学研究のビジョンを語る」

オーガナイザー:澤田 康文(東京大学大学院薬学系研究科)
座長:上村 直樹(富士見台調剤薬局)
         大谷 壽一(慶應義塾大学薬学部)

講演1:ワークショップから見えてきた医薬品情報学研究の不明確さ
         山田安彦(東京薬科大学薬学部 日本医薬品情報学会ビジョン委員会)

講演2:井関健が考える医薬品情報学 -医療現場の狭間から見えるもの-
         井関 健(北海道大学大学院薬学研究院)

講演3:宮崎長一郎が考える医薬品情報学
         宮崎長一郎((有)宮﨑薬局)

講演4:後藤伸之が考える医薬品情報学
         後藤 伸之(名城大学薬学部)

講演5:高中紘一郎が考える医薬品情報学
         高中紘一郎(新潟薬科大学薬学部)

講演6:岡野善郎が考える医薬品情報学 -医薬品情報の検索・提供・共有化サイクルの基盤整備-
         岡野 善郎(徳島文理大学薬学部)

講演7:駒田富佐夫が考える医薬品情報学 -医薬品情報学とは-
         駒田富佐夫(姫路獨協大学薬学部)

講演8:黒澤菜穂子が考える医薬品情報学 -日本から世界へ-
         黒澤菜穂子(北海道薬科大学薬学部)

講演9:ビジョン委員会における議論とこれまでの本学会学術大会のレビューの中から医薬品情報の研究を考える
        澤田 康文(東京大学大学院薬学系研究科)

「医薬品情報学の研究領域はなぜ不明確なのか?」を明らかにするために8名の(ご高名な)先生方より各人が考える「医薬品情報学(Drug Infomatics)」の発表があった。

1)Phamaceutical Careの実践のための情報学
2)研究テーマは医薬品開発の流れの中のどこにでも位置づけられる
3)学際領域の情報を統合させる医薬品適正使用の科学
4)様々な分野に対して情報の観点から串を通す横断的な学問

以上のような意見が印象的であった。
それは薬局薬剤師である自分にこそ必要な学問分野であるように感じたからだろう。

 医薬品情報学というとデータベースやシステムのような情報工学的なイメージやDI(Drug Infomation)的なイメージを想像しがちだ。しかしこの学会が目指しているものは、薬を中心としたモノ的なものではなく、「つながり」のあるコト的なものであるように感じた。

 ▼モノ 意味のネットワークの1つの「交差点」(=結節点)だけに着目したときに見える世界
 ▼コト 意味のネットワークの全体的な「つながり」こそが本質であることに気づいたときに見える世界
 モノは固定的で狭い思考法であり、コトは流動的で広い思考法なのです。
          
           (中略)

 絶対的かつモノ的な世界観においては、変換は必要ありません。唯一の正しい視点からの記述のみで話はおわりだからです。
 相対的かつコト的な世界観においては、変換こそが重要になってきます。さまざまな視点からの記述が同等の権利を主張し、個々の結果の間の翻訳がなければ、全体の整合性を保つことが不可能になります。
 現代科学、特に物理学の発展は、あらゆる意味で「モノからコトへ」という流れになっているのです。(*1)

 
 この流れは薬学でも起きている。DI的な情報サービスから医薬品情報学へ。つまり薬というモノ的なものではなく、患者や周囲の環境とのつながりによって決まるコト的なものへの対応が大切なのだろう。

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*1:世界が変わる現代物理学 (ちくま新書)

   著者:竹内 薫

 

 

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