ウラリット-A・M散
キレートによる害
クエン酸とAlの同時服用は禁忌だ
しかし根本的な問題解決のためには
CASE 36
59歳男性
他科受診:なし 併用薬:なし
SE歴:アロプリノールにて発疹
処方:
Rp1)イルベタン錠100mg 1T / 1x朝食後
Rp2)プロテカジン錠10mg 1T / 1x夕食後
Rp3)つくしA・M散 3.9g / 3x毎食後
Rp4)ウラリット錠 6T / 3x毎食後 ←今回より追加
患者のコメント:尿酸が少し高いみたい。水分をしっかり取るように言われた。
薬歴より得られた情報: 前回、腎結石でボルタレンサポ(50)の処方あり
□CASE 36の薬歴
♯1 ウラリット - A・M散
S) 尿酸↑、水分をしっかり取るように指示あり
O) 腎結石、尿酸↑よりウラリット追加
A・M散服用中
A) クエン酸 + Al → Al脳症・骨症
P) ウラリットとA・M散は2時間以上あけるように
□解説
キレートによる相互作用は吸収を阻害するものが多い。つまり薬の効果をしっかり確保するために服薬支援を行うことがほとんどである。
しかし、ウラリット(クエン酸)によるキレートは吸収を促進するほうに働く。特に、AlとのキレートはAl脳症や骨症のリスクを高めるので、同時服用は禁忌と考えるべきである。
□考察
クエン酸を含有する医薬品だけを気をつけておけばよいのか。クエン酸は多くの果物などにも含まれている。例えば、レモンの酸っぱさはビタミンCではなくクエン酸によるものだ。
根本的な解決はAlを含む胃腸薬を漫然と長期服用しないことではないだろうか。現にAl含有のOTC胃腸薬には「長期連用しないこと」の但書きがある。医療用医薬品においても同様の注意が必要なのは当然だ。
そもそも今回のケースではA・M散は必須薬ではない。患者によほどしっかりした薬識がなければ、どれが必須薬なのかなんてことはわかるはずがない。薬剤師はもっと踏み込んだ対応をとって然るべきなのだ。
必須薬。そうではない薬。さらにはサプリメントまで。患者にとって、価値のフラット化が進行している。漫然処方や薬付けが横行している日本において、薬剤師はもっと声を上げていく必要があると考える。
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